G.6.1 角形プロパティ
次の角形プロパティが解析に必要です。
- AX = 断面積
- IX = ねじり定数
- IY = y軸についての断面二次モーメント
- IZ = z軸についての断面二次モーメント
さらに、ユーザーは次のプロパティを設定することができます。
- AY = ローカルy軸に平行なせん断力に関する有効せん断断面積
- AZ = ローカルz軸に平行なせん断力に関する有効せん断断面積
- YD = ローカルy軸に平行な断面の高さ
- ZD = ローカルz軸に平行な断面の高さ
角形プロパティの命名法
(全体座標のY軸が鉛直方向のとき)Tビームの場合、YD、ZD、YB、およびZBを設定する必要があります。これらの用語の意味は次のとおりです。
- YD = 断面の奥行き合計(フランジの上縁からウェブの下縁まで)
- ZD = フランジの幅
- YB = ステムの高さ
- ZB = ステムの幅
台形ビームの場合、YD、ZD、およびZBを設定する必要があります。同様に次の図に表示されるこれらの項目は、
- YD = 断面の高さの合計
- ZD = 上縁の断面の幅
- ZB = 下縁の断面の幅
上面と下面は、ローカルZ軸の正側と負側としてそれぞれ定義されます。
STAAD.Proでは、自動的に(通常の曲げ理論によるたわみに加えて)純せん断によるメンバーの付加的なたわみが考慮されます。せん断たわみを無視するには、SET SHEARコマンドをジョイント座標の前に入力してください。これにより、教科書で与えられている結果に近い結果が得られます。
2つの主方向(YDとZD)への高さは、断面係数を計算するためにプログラム内で使用されます。これらは、メンバーの応力の計算に、またはコンクリート設計の実施にのみ必要です。これらのメンバーの応力または設計が必要ない場合は、ユーザーはYDとZDを省略することができます。YDとZDのデフォルト値は253.75mm(9.99インチ)です。すべての角形プロパティはローカルメンバー座標で入力されます。
コンクリートメンバーを定義するために、ユーザーはAXを与える必要はなく、代わりに矩形断面に対してYDとZDを、円断面に対してYDだけを与えます。断面二次モーメントまたはせん断断面積が与えられていない場合、プログラムはYDとZDから自動的にこれらを計算します。
必要な断面の値の設定を補助するために、次の表が提供されています。表には、任意の解析に対して、構造タイプ別に必要な断面プロパティが表示されています。
構造タイプ | 要求されるプロパティ |
---|---|
トラス | AX |
平面 | AX, IZ, またはIY |
床 | IX, IZ, またはIY |
立体 | AX, IX, IY, IZ |